私は山歩きも好きなので、フライトシミュレーターの世界で山と関連した内容を12ページにまとめた記事を作りました。
すでにこのコーナーで紹介してきた内容をまとめただけです。
できるだけ読みやすくしたので、フライトシミュレーターをやっていない人でも興味が持てるように書いたつもりです。
実際に離着陸の難しい空港については、ネットでランキングも色々書かれています。有名なところではヒストリーチャンネルの番組「Most Extreme Airports」があり、YouTubeで見ることができます。
ランキングのリストには、少しずつ違いがあります。History Channelでは他のランキングには出てこないアメリカはコロラドのEagle Vailといった空港も出てきます。
また、ある海外のランキングには日本の関西空港がリストアップされていました。
その説明は次のように書かれていました。
This airport sits on its own man-made island. It gets regular earthqwakes,typhoons and storm surges.
つまり、人工島であること。地震や台風や高波の影響を日常的に受けることがリストアップの理由でした。日本に住んでいれば、地震や台風などは当たり前なのですが、昨年あった台風の被害が世界的なニュースになったせいでしょう。
沖縄の普天間基地がランキング入りしている海外のサイトもありました。
また、ヒストリーチャンネルの10位になっているのはサンディエゴの空港ですが、これは超過密空港という理由です。しかし、フライトシミュレーターではAI機を設定しても超過密にはなりません。他にもネットのランキングにはありながら私のランキングに入れなかったものがありますが、それらは最後に説明をしたいと思います。
私は小型機対象を4つ。ジェット旅客機対象を3つ選びました。
小型機対象
1. テンジン・ヒラリー飛行場
2. クールシュベル飛行場
3. グスタフ3世飛行場
4. ファンチョ・E・ヨラウスクィン飛行場 (他の飛行場と入れ替えるかもしれません)
ジェット旅客機対象
1. ジブラルタル空港
2. トンコンティン空港
3. パロ空港 (トンコンティンよりも難しいかもしれません)
これらは、ネットで実際の飛行場としても難易度の高い空港としてランキングされています。
ジブラルタル空港に関しては、実際の空港の様子を調べて特別な設定をシムにしなければ、なぜ難易度が高いのかわからないでしょう。それらのこともこのコーナーで紹介していこうと思います。
テンジン・ヒラリー飛行場(旧称 ルクラ空港) Tenzing-Hillary Airport ICAO VNLK
標高2800mの高所にあり、滑走路は幅20m 長さ460mです。傾斜が12%あります。
ヒストリーチャンネルでもランキング1位です。
滑走路が短く、後ろに山が迫っているので着陸のやり直しはできません。
カトマンズから30分から40分ほどの場所にありますが、山岳地帯のため気象の状況により飛行機が飛ばないこともあるようです。
私の操縦はフラップを下げて滑走路に近づきますが、速度は60ノットよりも下がらないようにエンジンの出力を加減します。上り坂に着陸するので接地するまでエンジンはアイドリングにはしません。
ジブラルタル国際空港 Gibraltar International Airport ICAO LXGB
この空港を難易度のトップに上げているものもあれば、ヒストリーチャンネルのように5番目ぐらいにしているものもあります。
空港を横切る道路の存在を理由にあげているものもありますが、それは普通でない空港という特色はありますが、離着陸しにくい理由にはなりません。
また、空港近くにある岩山、ロックがあることを理由にしている表現も見られますが、あるだけでは問題になりません。
Xplaneで普通に離着陸すると何も難しさは感じないと思います。
では何が、この空港の難易度をあげているのでしょうか。
それは、この空港独特の気象状況と地理的条件です。
地理的条件の方を先に言いますと、このジブラルタル空港のある半島の先の方だけがイギリス領であとはスペインなのです。
この資料を見ると、まず、西側から着陸する場合や西側へ離陸する場合は大きく旋回しなければならないことがわかります。
問題なのは、風のデータです。15ノットから強いときは30ノットの風速があり、風向を見ても乱気流が発生していることがわかります。これは南側に大きくある岩山が原因なのですが、この風のことまで伝えてこそ岩山の存在が離着陸を難しくしていることの説明になります。
Xplaneは気象の設定で、風向・風速や乱気流を設定できます。そこで、チャートの一番下の状況を作るために、風向きは南西、風力は15ノット、最大20ノット、乱気流は中程度にしました。
風力を最大30ノットにするとかなりコントロールが難しくなり、私には無理でしたので、20ノットに抑えてあります。それでも動画を見てもらうとわかりますが、かなり風に揺さぶられています。
動画では、着陸してから早送りにして有名な滑走路を横切る道路が早く見えるようにしてあります。
ジブラルタル空港を試す人は是非この気象の設定をして飛んでみてください。
クールシュヴェル飛行場 Courchevel Airport ICAO LFLJ フランス・アルプス
標高2006m 滑走路 長さ537m 幅40m 最大勾配 18.66パーセント
私は、着陸の難しさから言うとルクラと同程度ではないかと思いました。ルクラには慣れていたので、むしろこちらの方が難しく感じました。
それは、傾斜がルクラよりもきついからです。近づくと壁に向かって着陸するような感じです。
この飛行場はXplaneのデフォルトのままではダメです。デフォルトだとこのスキージャンプ台のような滑走路が表現できていません。
XplaneのorgからSky OneさんのLFLJ-Courchevel 1.0をダウンロードしてカスタムシーナリーに入れて初めて難易度の高い空港になります。
景色も冬の雪景色になり、スキージャンプ台のような滑走路も表現されます。
https://forums.x-plane.org/index.php?/files/file/24720-lflj-courchevel/
トンコンティン国際空港 Toncontín International Airport ICAO MHTG ホンジュラス
標高1004m 滑走路 長さ2163m 幅45m
ヒストリーチャンネルでは2位にリストされている飛行場です。
丘があるために飛行場手前で低空で大きく旋回しなければならず、しかもそこには住宅が立ち並びます。その様子をXplaneで再現するにはruifoさんのHN MHTG - Tegucigalpa Toncontin Intl XP11 v1.0.0をカスタムシーナリーに入れておくことをお勧めします。
滑走路も短いので、低空低速で侵入する必要があり、その際に旋回するのは嫌な感じです。私は、飛行場直前の旋回では左ラダーを踏んで左旋回するとともにヨークを右に倒し、機体をあまり傾けずに旋回しました。
グスタフ3世飛行場 Gustaf III Airport(Saint Barthemey Airport) ICAO TFFJ カリブ海 フランス領サン・バルテミー島
滑走路 長さ650m
ヒストリーチャンネルでは3位に選ばれています。止まり切らずにビーチに突っ込んでしまう映像も紹介されています。
飛行場の西側は道路がすぐあり、東側はビーチになっています。
西側から侵入してきた場合、尾根を越えて飛行場へ入ります。尾根の樹木ギリギリに高度を落として侵入しても、峠を越えてかなり急に高度を落とさないと滑走路の端に着陸できません。そのため、滑走路の中程で着陸してしまったら止まり切らずにビーチまで突っ込んでしまうのです。
この飛行場は、デフォルトでもシーナリーが丁寧に作られていて美しい景観を楽しむこともできます。Xplaneで小型機を操縦する人には技を磨く上でも景色を楽しむ上でもお勧めの飛行場です。
パロ空港 Paro Airport ICAO VQPR ブータン王国
標高 2237m 滑走路 長さ1964m 幅29m 有視界飛行のみ
もしかしたらトンコンティン空港よりも難しかもしれません。トンコンティンと同じように空港直前で旋回をしなければならないのですが、降下率の警報が出るくらい降下しなければならないことと、滑走路が短いのです。
私は着陸はできていますが、満足な着陸になっていないため、動画の掲載はしばらく後になりそうです。
この飛行場は、GuestさんのVQPR Paro 2.6 for XP Global Sceneryを入れるとこうした景色になります。このシーナリーは他のカスタムシーナリーがそうであるように、いくつかのサードパーティーシーナリーを入れていないとエラーが出ます。私はRescueX_Libをまだ手に入れていなかったので、最初は、このシーナリーが現れず、エラーメッセージが出ました。
実機のパロ空港へのアプローチ映像を見つけましたので、動画へのリンクを貼っておきます。
ファンチョ・E・ヨラウスクィン飛行場 Juancho E Yrausquin Airport カリブ海 オランダ領 サバ島
滑走路 長さ396m
この飛行場がランキング入りしているのは、世界一短い滑走路の商業空港だからです。確かに短いです。しかし、私の空中空母に着陸できれば何の問題もありません。周りに山が迫っているわけではないので、着陸のやり直しはできます。
ネットでは周りが断崖になっているとありますが、Xplaneデフォルトの標準メッシュではそれが表現できていません。
このシーナリーでは周りのヨットが滑走路への誘導の役割を果たしてくれます。
最初に着陸しようとした時は、やはり滑走路の短さにオーバーランしてしまいましたが、十分速度を落として近づけばそれほど難しいとは言えません。それに景色もグスタフ3世飛行場などと比べると殺風景です。
そのようなわけで、別の飛行場が見つかれば、この飛行場は私のランキングからは外れるかもしれません。
ネットで難しい空港としてランキングされているものでも、見直す必要があるものもあります。
ヒストリーチャンネルにはポルトガルのマデイラ空港や香港の啓徳空港が入っていますが、マデイラ空港は滑走路を延長し、啓徳空港は新空港へ移転しています。
また、プリンセス・ジュリアナ空港は、ビーチが隣接していて、離陸時のジェット噴射で人が飛ばされる映像が有名でネットで見ることができます。操縦の面からは離陸して正面に山があるので急上昇しなければなりませんがジェット旅客機なら何の問題もありません。難易度が高いかどうかは疑問です。
イギリスはスコットランドのバラ空港(Barra Airport)は砂浜に滑走路があります。ネットでは水しぶきをあげて着陸する飛行機の様子が見られます。ではXplaneではどうかと言いますと。
telecastさんという人が「EGPR Barra(Scotland)1.5.1」というシーナリーをorgにアップしてくれています。波が砂浜に打ち寄せる感じなど良い感じです。
しかし、この波打ち際には離着陸できません。砂浜に見えても海なのです。水上機なら滑走できるのです。ですから、残念がながら実際の波打ち際の離着陸を味わうことはできないのです。
グリーンランドのナーサースァック空港(Narsarsuaq Airport)や南極のマクマード基地がランク入りすることもありますが、これらは、気象や雪の滑走路の状況が再現されない限り、Xplaneでは難しいと言えません。
まだ知られざる空港があるかもしれませんが、新しい情報が入ったらまたこのページに追加することにして、一旦このテーマは終了します。
追記です。香港の古い啓徳空港とシーナリーを作っている人がいました。
siaiさんという方のVHXX Kai Tak Airport 1.1 がありました。
siaiさんのページに書いてあるように、いくつかのサードパーティシーナリーオブジェクトを入れる必要がありますが、その通りインストールしてICAOコードのVHXXを開くとこのこの空港が出せます。
香港の街並みがそっくり再現されているわけではありませんが、何枚か特徴のある写真を撮ってみました。
これ以降はフライトシミュレーター で楽しむ5になります。