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大人の休日倶楽部パス5日目

 5日目の旅の様子をお知らせする前に、中休みとなった昨日4日についてお話ししておきましょう。4日目はパスを使って東京日本橋まで行って買い物をしてきました。

 日本橋に三重県のアンテナショップ、「三重テラス」があるのです。

そこで売られている「伊勢うどん」を買いに行きまいした。このうどんは三重テラスでは金曜日からの週末にだけ販売されています。


 近頃はコシの強い讃岐うどんが人気ですが、このうどんはその真逆を行く、超やわらかうどんです。食べ方としては、熱湯で温めて、それから水気を切って丼に移し専用のたれを混ぜて食べます。

生卵の黄身を加えかき回して食べるのが美味しいです。値段はひと玉177円。オススメです。

 大人の休日倶楽部パスですから、東京駅から総武線快速に乗って新日本橋駅で降りました。しかし、総武線快速の本数はやや少ないですし、地下ホームまで距離もあるので、神田駅から歩いた方が早いです。地下鉄銀座線三越前駅からが一番近いです。

 

 さて大人の休日倶楽部パスの旅 最終日です。最終日は特急あずさに乗って下諏訪へ行くことにしました。実は、最初は河口湖へ富士山回遊号という特急で行くことを考えたのです。しかし、前日の金曜日に調べるとどの列車も満席であることがわかりました。おそらく海外から来られた方々で座席が埋まっているのでしょう。

 

 そこで、アンリ・ルソーの実物の絵を見に下諏訪へ行くことにしたのです。

でも最初に、特急あずさの座席を調べるとあずさ1号も3号も満席でした。9時に新宿を出るあずさ9号も一杯だったのですが、なぜか9時2分に出る臨時特急のあずさ81号は空席がたくさんありました。それであずさ81号にしました。


 山梨方面へは、普段は車で行くので、特急あずさに乗ることはほとんどありません。トイレが車椅子でも楽に入れるようにとても広くなっているのを初めて知りました。


 計画では、下諏訪駅近くの食堂で昼食を食べることにしていました。しかし、ホームの売店で駅弁を売っているのを見つけ、それを購入しました。

 高崎駅のとりめしは、全面に鳥のそぼろが乗っていたのでそれを新宿のとりめしにも期待したのですが、新宿駅のとりめしは、そぼろ肉が乗っている場所はわずかだったのでがっかりしました。しかし、味付けご飯の上に乗った鳥肉は美味しく食べ応えがあって良かったです。


 甲府を過ぎ、韮崎駅の先から、鳳凰三山や甲斐駒ケ岳が見えてきました。甲斐駒ケ岳の山頂部分は雲がかかっています。


 新宿を出るときは、空は曇り空でしたが、甲府盆地に入ってからは天気が良くなりました。下諏訪に着いた時は気持ちの良い青空です。その青空と特急あずさの青と白の塗装が美しく見えました。

 下諏訪駅からハーモ美術館までは、途中で食堂に立ち寄って歩く予定でした。しかし、昼食は車内で駅弁を食べたので、時間を節約するために駅前からタクシーに乗りました。ハーモ美術館まで900円です。


 ハーモ美術館は、個々の作品を撮影するのではなければ写真を撮っても良いことになっています。

アンリ・ルソーの作品は、ピカソが購入して裏書きをしたという風景画と「花」という作品を見たいと思って出かけて行ったのです。それ以外にもルソーの作品があり、初期の小さな風景画は、やや暗い絵なのですが、とても丁寧に心を込めて描いていることが伺えました。やや曇り空の雲の描き方が良いのです。

 ルソーは本人の心づもりとは全く別に日曜画家あるいは素朴派と呼ばれることもあります。ハーモ美術館ではそうした画家の作品が集められていました。グランマ・モーゼスと呼ばれる方は75歳になってから絵を描くことを始めたのだそうです。その作品は、暖かい眼差しで描かれた絵本のような作品です。

 この美術館では他にもシャガール、ルオーの作品が多く展示されていました。ルオーの銅版画はシュガーアクワチントという技法で作られていましたが、私としてはそれはとても参考になりました。

 ハーモ美術館の前の諏訪湖の岸辺は、散歩するのにここちよい遊歩道になっています。暖かい日差しで、気持ち良いです。この陽気では、諏訪湖が凍結しておきる「御神渡り」がここ数年おきていないのもうなづけます。

 気持ちの良い散歩道なので、ハーモ美術館からはタクシーは使わず歩いて諏訪大社を目指すことにしました。


 諏訪大社は4ヶ所ありますが、ハーモ美術館から目指したのは、春宮と呼ばれる大社です。

木の形からは松とは思えない白松の隣に、見たいと思っていた御柱が立っていました。

 御柱はかなり大きな樅(もみ)の大木です。この大木に男たちが乗って木落しをしたのでしょうか。


 諏訪大社春宮からすぐのところにオルゴール記念館があります。2時からちょうど展示品の解説があるとのことで、それを見ました。一つ一つ古いオルゴールから順にその歴史を解説してくれました。もちろん言葉で解説するだけでなく実際にそのオルゴールを動かして音を聴かせてくれます。

 車輪のついた緑色の箱は、オルゴールではなく、ストリートオルガンです。これは、最初に係員さんが実演した後、私たちにも操作させてくれました。実際にやってみると、同じようにハンドルを回しているつもりなのに、係員がやったように曲が流れないのです。かなり早く回さなければならないのと、力の入れ加減にコツがあるようです。

 この記念館の1階はショップです。様々なオルゴールが売られています。良い音のものはさすがに値段も高いです。小さな手回しタイプのオルゴールは1000円以下で購入できます。箱がついていなくて機械部分だけの部品も購入できるのです。

 そのショップの隣にはガラス越しですが、オルゴールを製作しているところも見ることができます。家内が買ったオルゴールの機械部分は、係員が製作場所から持ってきてくれたのです。オルゴールの箱は私が作ることになりそうです。

 オルゴール記念館から諏訪大社の前の幅広い坂道を下って行き、オルゴール通りと呼ばれる駅前通りに入りました。とても駅前通りとは思えないさびれかたです。途中には、ソースカツ丼などで人気があるとされる店もありましたが、私たちが通ったときには閉まっていました。

 駅前に焼き鳥の居酒屋があるのですが、通りかかったときにふと見ると「揚げパンあります」と紙切れがガラス戸に貼ってあります。「居酒屋で揚げパン?」と思いましたが、入ってみました。シナモンやきな粉など何種類かあるようです。注文すると、パンをビニール袋から取り出し、粉をつけて揚げ始めました。

 できたての揚げパンはとても美味しかったです。


 来るときには雲がかかっていた甲斐駒ケ岳ですが、綺麗に見えていました。甲府盆地へ降りて来るときに、富士山が見えていました。富士山は列車の進行方向あるいは左側の窓側に位置するので、私が座っている右側の座席からはよく見えないのですが、笛吹川を渡る鉄橋のところからは右側の窓から夕日の染まる富士山を見ることができました。

 今回、諏訪湖では、絵を描くよりものんびりと歩くことの方が良くて、持って行っていた大きなスケッチブックは取り出しませんでした。唯一描いたのは、行き帰りのあずさの中です。ハガキサイズ の小さな水彩紙に描きました。

 

 帰りは八王子で途中下車して、「羊 羊(メーメー)」という羊肉専門の焼肉屋で夕食を食べて帰りました。羊肉が苦手な人もいるようですが、私も家内も羊肉は大好きなのです。

 大人の休日倶楽部に加入してから、最初に期間限定のパスを使ったのは、北海道への旅でした。その時は北海道に1泊、秋田の乳頭温泉に1泊しました。それはそれでとても良かったのですが、宿泊費は結構かかります。

 それで、今回は、全部日帰りの旅にしてみたのです。5日間フルに使いました。このブログをご覧になった方はこうした使い方もあると知ってもらえると良いです。

 

 大人の休日倶楽部パスは、東北エリアまでのものなら、えきねっとで購入すれば18800円です。私は最初その値段で購入したのです。しかし、その切符はエラーが生じて使えなかったので、払い戻しをしてもらい、みどりの窓口で改めて購入したために19800円になってしまいました。そうしたトラブルがあるということも今回初めて知ったことです。

 

 ブログを見ていただきありがとうございます。