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八国山

 狭山湖・多摩湖周辺には都立公園が点在します。その中で、六道山公園や、狭山公園には行きましたが、八国山緑地はまだ行ったことがなかったので、今回行ってきました。

 狭山湖のあたりは「トトロの森」として自然の保存活動が行われています。宮崎駿監督のアニメ『となりのトトロ』には、サツキとメイ姉妹のお母さんが七国山の病院で療養している設定になっています。実際にも八国山の麓には結核の療養所があったようですから、八国山が七国山のモデルと言って良いでしょう。

 六道山公園は、先日テレビでも紹介されてしまいましたし、駐車場もあるので、連休中は混み合うことが予想されます。しかし、八国山は駐車場が無いので、電車で行くしかない場所です。それで連休中も比較的空いているのではないかと思います。オススメの場所です。


 西武園駅の出口を出たら、そのまま坂を下り、信号のある交差点の横断歩道を渡り、さらに少し降ったところに八国山への入口があります。逆に交差点を左に坂を登ったところにも入口があると思われます。

 入口には、イノシシに注意とありました。帰りに「八国山たいけんの里」に立ち寄ったのですが、そこには縄文時代に発見されたイノシシの頭蓋骨の一部が展示されていました。それから推測すると大昔にこの辺りに住んでいたイノシシは牛ほどもある大きさだったようです。宮崎駿監督のアニメ「もののけ姫」の世界です。


 私たちは行きに八国山の尾根道を歩き、帰りはその麓を歩くことにしていました。尾根道へ上がるには、写真に見えている丘を登っても良いのですが、写真の右手に森の中へ入っていく道がありましたから、そちらへ行きました。入口のところにはアカツメクサがたくさん生えていました。


 入口にある丘の麓を右手の奥へ向かって伸びる道があるのでそちらを歩き、森の中へ入って行きました。道はダラダラ登りで尾根道へ上がって行きます。


 八国山の細長い尾根に道が続いています。樹木が生い茂り展望はありません。しかし強い日差しがあっても涼しく感じられそうです。フェンスが見えますが、実は八国山の南側は自然が保存されていますが、北側には住宅地が広がっているのです。フェンスのこちら側までが都立公園ということなのでしょう。

 見上げると新緑の緑と青空が美しいです。


 尾根道を途中おおぞら広場の横を通り将軍塚と呼ばれるところまで行きました。西の公園入口から将軍塚までは1.8㎞はあるようです。将軍塚の掲示板の写真はクリックすると拡大できます。


 将軍塚からは来た道を戻りました。おおぞら広場の横を通り過ぎ、ほっこり広場へと降りる道に入りました。

 ほっこり広場と呼ばれる場所にはベンチとテーブルがありました。連休前の平日ですから誰もいません。連休中でもそれほど混まないとすれば、この場所がお弁当を食べるには良さそうです。


 ほっこり広場を過ぎたところで、南側が伐採された場所に出ました。八国山で唯一展望の利く場所と言えそうです。下に広がっているのは、東村山市立北山公園です。ここは後で立ち寄ることにしました。


 八国山と西武線の線路を挟んで南側に広がる平地が東村山市立北山公園です。田んぼだった場所なのでしょうが、今は、菖蒲園になっています。6月1日から花菖蒲祭りが開かれるそうです。

北山公園の向こうに、今日歩いた八国山が見えています。

 駅へ向かう帰りに、八国山たいけんの里に立ち寄りました。下宅部遺跡の展示室があり、縄文時代に朱漆が使われていたことを示す土器や装飾品、漆採取の跡が残る木の棒などが展示されています。そして、最初にも書きましたが、縄文時代のイノシシの牙がついた顎の骨が展示されており、それからは今のイノシシよりも2回りぐらいも大きい牛のようなイノシシがいたことが推測されるのが興味深いです。

 駐車場が無いので電車で行くしかありませんが、それだけに混雑しない里山歩きができるので、オススメの場所です。