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桜を眺める旅

 フライトシミュレーター用に、北杜市の桜の名所シーナリーを作りました。作ってみると、実際に行ってみたくなりました。北杜市へは何度も行っていますが、桜の開花時期には行ったことがなかったのです。


 これは桜ではありません。杏の木です。場所も北杜市ではありません。フライトシム の仲間が長野の千曲市で杏が満開ですよと教えてくれたので、まずそちらへ行ってみたのです。千曲市の「あんずの里」と呼ばれる場所の窪山展望台を目指して行きました。

 朝4時前に家を出発したので、こちらには7時前に着きました。朝もやなのか、少し曇り気味で杏の花の色がその空気に溶け込んで行く感じです。早朝でしたので、来ている人はまだ少なく、のんびりと景色を眺めることができました。


 長野のあんずの里から善光寺までは車で15分ぐらいのようですが、今回は、山梨で巡るところがたくさんあったので、残念ながらパスしました。

 あんずの里から近くのインターチェンジは更埴(こうしょく)です。ナビでは、ここから松本経由で清里へ向かうルートを示していました。しかし、私は、佐久へ戻り、中部横断自動車道を使って八千穂高原まで行くルートを選びました。

 清里の清泉寮には、9時に着きました。清里への行った目的は、「えほんミュージアム清里」へ立ち寄ることです。今、キヨノサチコさん作「のんたん」シリーズの原画展をやっています。我が家では子どもたちが小さい頃、このシリーズの絵本を何度も読んだのです。

 えほんミュージアムは10時からです。まだ1時間もあったので、清泉寮、それからまきば公園にも行ってみました。それぞれ、私はフライトシム 用のシーナリーを作っています。牧場公園に向かう途中の赤い橋も作ってあり、その展望台から見た眺めもシーナリーとは大きくは違わないので安心しました。

 フライトシミュレーター の清泉寮ではその前の牧草地にセスナが着陸できるようにしました。しかし、実際にその牧草地を歩いてみて、ブッシュプレーンなら着陸できそうですが、セスナは無理だと感じました。結構段差があるのです。段差が無い部分だけで着陸しようとすると、セスナでは無理なのです。

 次の目的地は津金学校・おいしい学校ですが、そこへ向かう途中の道の駅「南きよさと」では谷を横断するようにして幾重にも鯉のぼりがかけられていました。谷を上がってくる風に鯉のぼりが泳いでいました。


 道の駅「南きよさと」から南に下り、途中から谷を横断して左手の大地に上がった場所に津金学校三代校舎とおいしい学校があります。フライトシミュレーター 用のシーナリーを写真のように作りました。もちろん実際の景色の方が何倍も美しかったです。

 ちょうど桜が満開でした。この日は午後から晴れたのですが、まだ雲が多く、花曇りという感じだったのが少し残念でした。

 三代校舎とは、明治・大正・昭和の校舎が保存されているからです。「おいしい学校」と名付けられているのは、ここで給食風昼食が食べられたり、できたてのパンや地元の野菜が販売されているからです。


 津金学校の後、向かったのは神代桜と眞原(さねはら)の桜並木です。

 神代桜は、エドヒガンザクラですので、もう満開の時期は過ぎ葉桜になって来ています。しかし、周りにはソメイヨシノなどが多く植えられており、それらは満開でした。

 神代桜は、太い支柱で支えられたり、上から吊られたりしてやっと老木を支えている感じです。しかし、神代桜からとった種で、その種が宇宙旅行もして来て育った宇宙桜は若々しく高さ3mぐらいに成長していました。

 その後、眞原の桜並木に行きました。桜並木を横から見た写真ですが、よく見ると、その桜並木の下に車が連なっているのがわかります。

 実は、桜並木の下を車で快走することを考えていたのですが、入口から少し走っただけで渋滞してしまいました。どうやらその先の駐車場へ入るための列になっていたようです。それに気づいて脇道からなんとか脱出しこの写真を撮ったのです。

 桜並木は満開です。楽しむなら早朝でしょう。まだ散っていませんが、ここ数日までだと思います。


 実際の桜並木(最初の方だけですが)とフライトシミュレーター用に私が作った桜並木です。


 眞原の桜並木のあとは、日野春ハーブガーデンへ行きました。家内がそこで買い求めたいハーブがいくつかあったのです。家内がハーブを選んでいる間、私はその隣を散歩しました。おそらくハナモモでしょう。見事な並木になっていました。

 甲斐駒ケ岳も見えていましたが、春ですので、冬のようにくっきりとは見えずだいぶ霞んでいました。

 時間に余裕があれば、日野春アルプ美術館へ立ち寄りたかったのですが、盛りだくさんの予定を組んでいて、次もあったのでアルプ美術館へは時間に余裕のあるときに立ち寄ることにして、そのすぐそばを通り過ぎました。


 ハーブガーデンの後は、清春芸術村へ行きました。ここもシーナリーを作りました。ここの桜は大きく見事です。それほど大きな駐車場ではないので、月曜日だったこの日は停められましたが、前日の日曜日は人でいっぱいだったのではないかと思いました。


 最後は、小淵沢駅近くの大滝神社へ寄り、湧水をいただいて帰りました。湧水が流れて行く樋の写真は9月のものです。どうやらこの樋が老朽化して付け替えるようです。新しい樋が外に置いてありました。今使われている樋を見るとあちらこちらから水が漏れていました。

 八ヶ岳山麓にはいくつか湧水があります。もっと上の方の甲斐大泉あたりで汲んで帰ることもありますが、ここの湧水はまろやかな味わいで好きです。

 色々巡った桜を眺める旅でした。ここを出たのが2時ごろでしたから、渋滞にも会わずに中央道を帰ってきました。

 すんなり家に到着かと思ったのですが、調布と高井戸の間で複数の事故があり、手前の府中で高速を降りました。途中、脇を通った多磨霊園や武蔵野公園、野川公園の桜はすっかり葉桜で、緑も濃くなってきているように見えました。季節の移り変わりは早いものです。