顔振峠の由来は「源義経が京落ちで奥州へ逃れる際、あまりの絶景に何度も振り返ったため、また、その際のお供の武蔵坊弁慶があまりの急坂に顔を振りながら登った等が名前の由来」とのことです。
私は高校時代に山歩きを始めました。奥武蔵の丸山に登った時、ちょうど奥武蔵グリーンラインの工事をしているところでした。山道に突然の車道の出現で少々がっかりし、それから丸山から顔振峠への尾根筋を歩くのを敬遠していました。
しかし、横山厚夫氏が「顔振峠は眺めが良いですよ」とおっしゃったので、一度は見に行かなければと思っていました。
私の住む杉並区からは、関越道に乗ったとしても、鶴ヶ島か日高で高速を降りて結構走らなければなりません。どのくらい時間がかかるだろうと思っていました。
しかし、家を8時に出て、関八州展望台の駐車場に着いたのが9時40分ですから、思ったより早かったです。途中の顔振峠まででしたら、おそらく1時間半かかっていないでしょう。
これはほとんど渋滞に合わなかったからだと思います。
関八州展望台は、写真のように広い駐車場があります。しかし、ここよりももっと上に駐車場があることをあとから知りました。
ここからの登りは意外と急です。しかも滑りやすい緑色の石の斜面だったりします。前日はかなりの雨だったでしょうから、まだ地面もぬかるんでいます。
その急な斜面を登って行ったら、だいぶ上の方に白いガードレールが見えてきたのです。
下の駐車場の道を車でさらに進んで行っていれば、ここに出てきていたのです。下の駐車場のように広くはありませんが、車は5台は止められそうです。
この入り口まで下から20分ほどかかっています。ここから展望台までは5分ぐらいでした。
関八州展望台は、周りの樹木が昔はもっと低かったのでしょう。樹木が低ければ、360度素晴らしい展望になっているはずです。
まだ雲がかかり気味でした。伊豆ヶ岳が見えていました。雲がなければ川苔山が見えるようです。
飯能市方面が見えていました。ここで絵を描くつもりでしたが、武甲山は木の枝が邪魔をしていてよく見えません。どうも気乗りしないまま飯能方面の景色を描いたので、満足いく絵にはなりませんでした。
関八州展望台への道でいくつも見つけた不気味な草です。何だろうと思っていて、家に帰って調べるとマムシグサだとわかりました。不気味な感じが名前がわかってさらに納得です。
関八州展望台を後にして下の駐車場まで滑りやすい道をゆっくりと降り、車で来た道を顔振峠まで戻りました。道路脇から見る景色ではありますが、ここの眺めは良いです。
顔振峠からの帰りは、来た道を戻って吾野の方へ降りるつもりでしたが、どこで間違ったのか、グリーンラインをそのまま尾根伝いに鎌北湖まで行ってしまいました。
グリーンラインですが、作られてからだいぶ経っているせいでしょうか。道もだいぶ痛んでいますし、道幅も待避所はあるもののすれ違いは容易ではありません。
バイクや自転車で来ている人もいます。一応舗装はされていますが、ロードバイクではお勧めできません。オフロードバイクが似合いそうな道です。
鎌北湖は紅葉の写真を撮りに来ている人たちがいました。しかし、今年は今ひとつ紅葉が綺麗ではないようです。
顔振峠ですが、林道から離れてハイキングコースがあるようです。そこまで上がれば、景色の見え方も違ったのかもしれません。