· 

日向山

 雪はたいして降りませんでした。日向山から見える武甲山は北面なので、削られた姿が雪化粧をして少しは見られる姿になっているのではないかと思い、油絵の道具を持って出かけました。

 こういう寒い日は、水彩だと画用紙の上で凍る可能性もあるのです。


 芦ヶ久保の駅で降りました。結構降りる人がいました。どうやら氷柱を見に行く人たちのようです。

日向山は駅から目の前に見えます。南面なので、全く雪は無いようです。


 この辺りは芦ヶ久保果樹公園村という名前がついています。人家はかなり上の方まであり、果樹園の間を道が抜けて行く感じです。

 登るにつれて武甲山が見えてきますが、私の記憶の武甲山よりもひとまわり小さい感じです。

 日向山直前のところは桜がたくさん植わっているので、桜の頃は花見に良さそうです。


 白い花が咲いているように見えますが、雪です。細かく雪が花のように着いているのです。

山頂までは急な階段の道です。


 山頂の北側は樹木が伸びていますが、南面は刈り込まれていて、景色が良いです。展望台もあります。駅から山頂まで55分ほどかかりました。昔はもっと早く登れた気がします。

油絵によるスケッチです。もっと武甲山が真っ白かなと思っていたらそうでもありませんでした。


 登ってきた道と反対側に下り、そのあと横瀬方面へ向かいました。最初はなだらかな道なのですが、途中からかなり急な階段になりました。果樹園側はずっとフェンスがあり、登山道も最後はフェンスの扉を開けて村落の方へ入りました。

 芦ヶ久保駅へ向かった方が近いのですが、横瀬駅まで行ってみることにしました。


 横瀬までの道はハイキングコースと表示があり、秩父札所の6番、向陽山卜雲寺の横に出ます。そこからは車道ですが、駅まで結構距離がありました。途中、両神山が意外なくらい大きく見えました。

 山頂から横瀬駅までは1時間20分程かかりました。下りでかなりサッサと歩いてもこのくらいかかったのですから、芦ヶ久保駅へ下るよりもだいぶ距離があったということです。

 横瀬駅まで歩いたのは、特急に乗りたかったからです。ほとんど待ち時間無しで特急に乗ることができました。

 冷たい風が吹いている日でしたが、歩いたのは陽のあたる南側ばかりでしたから汗を少しかくほどでした。若い頃は駅から画材を背負っても30分ぐらいで駆け上がったように思うのですが、とてもそのようなことはできませんでした。