昨年早春から沼田市の玉原高原へ雪の中のブナを描きに来ています。ブナ林の自然林は白神山地が有名ですが、都心から一番近いブナ林は玉原高原ではないでしょうか。奥多摩の三頭山にもブナの樹はありますが、まとまってブナの樹があるのはここのように思います。
雪のある時に3回来ていますが、いつも自分がブナ平のどの辺を歩いているのか把握できず、最初などは広いブナ平の中でリングワンデリングをしてしまいました。
昨日から猛暑が復活し、今日は、その猛暑を避ける意味もあって玉原高原に来てみました。
ブナ平への入り口の写真です。今年は雪が多く、雪の吹き溜まりになるような場所にある野鳥の看板は雪の中に完全に埋まっていました。手前の雪面に少し盛り上がっているところが看板のようです。
同じブナ平でも冬と夏ではこれほど景色が違います。ブナの新緑の頃なら良いかもしれませんが、真夏と冬を比べると、冬の方がブナは美しく見えます。夏は笹が生い茂り、遊歩道しか歩けませんが、冬は、どこでも歩けます。しかし、自分がどこを歩いているのかわからなくなることはあります。
ブナ地蔵は、ブナの根っこでしょうか、それがお地蔵さんのように見えます。色々な樹があります。パノラマ写真に写っているのは、雪の重みで変形したのでしょうか。樹が椅子のように曲がっています。もう一つは、口のように見える樹を見つけました。ローマにある真実の口のようです。
ブナの樹を1枚水彩で描き、ブナ平を降りて来て、ブナ平への入り口の道路を少し下がったところにある「ぶなのわきみず」で美味しい水を汲んで帰りました。
老神温泉で一風呂浴びで帰るつもりで、沼田へまっすぐ抜ける道を途中で左へそれて行きました。ちょうどお昼頃だったので昼食場所を探しながら車を走らせましたが、「サラダパーク」という建物があったので車を停めました。看板に「うどん」とあったので、行ってみたのですが、レストランは土日だけのようでした。唯一開いていた建物に入ってみると、陶芸の人形がたくさん展示してありました。しばらく眺めていると館長の田中さんが出ていらして、色々説明をして下さいました。陶芸の人形は、新藤廣子さんという方が作られているとのことでした。とても表情の良い人形です。予約制ですが、人形作りの講座も開いているようです。私は偶然立ち寄ったのですが、昼食は食べらなかったものの、立ち寄って良かったと思いました。
館長の田中さんからは、美味しいプラムやリンゴを栽培して販売している店を紹介してもらい、このあとそこも立ち寄りました。リンゴはこれからですが、「名月」という沼田で生まれた品種のリンゴも栽培されているとのことで、その時期になったらぜひ購入しようと思っています。
老神温泉では湯元華亭という日帰り入浴専門の温泉に入りました。平日ということもあって空いていました。露天風呂も2つありましたが、一人で独占しました。
このあと、私はまだ立ち寄ったことのない吹き割れの滝へ行ってみました。午後3時ごろということもあったせいでしょう。空いていました。道路の両側には、有料の駐車場がたくさんあるところを見ると、多いときは人が一杯なのでしょう。
水量もあり、流れの比較的近くまで行けるので迫力もあって良いのですが、観光地化された独特の雰囲気で、一度見れば良いかなという印象を持ちました。
玉原高原は、現在玉原湿原が工事中で入れません。ラベンダーパークは遅咲きのラベンダーは咲いているもののもう終わりという感じなので入りませんでした。ただ、ラベンダーのソフトクリームはかなり美味しいです。
玉原高原はやはり冬が魅力だと思います。冬以外だったら、玉原湿原に水芭蕉が咲く頃とブナの新緑の頃でしょう。冬にはまたブナの樹を描きに来ようと思います。