X-planeのシーナリーで照明を点けるには大きく分けて2つの方法があります。
1つは、夜用のテクスチャーファイル(ファイル名の後ろに_LITがつくファイル)を作ることです。
もう一つは、ライトを点灯させるコマンドを入力する方法です。
まず夜間用テクスチャファイル を作る方法を説明します。
これは信州医大附属病院を作ったときのテクスチャファイル です。ファイル名はshinsyuidai3.pngです。このファイルを複製してファイル名をshinsyuidai3_LITとします。
窓の部分だけをshiftキーを押しながら全て選択した後、選択を反転させると、窓以外の部分が選択された状態になります。
それから選択部分のトーンカーブを下げると明度を落とすことができます。明度を落とす方法はトーンカーブ以外の方法でも良いです。
私は、その後、さらに選択を反転させて今度は窓の部分を選択し、夜の状態での明るさの度合いを確かめながら、明度をあげたり、カラーバランスを変更して暖色系にしたりすることもあります。
こちらは桧原湖キャンプ場シーナリーに使ったcottageのものです。室内も作ってあるので、夜の照明も窓だけというわけには行きません。
室内を作る場合は、スケッチアップ での製作でも壁に厚みを持たせます。
テクスチャファイル は、例えば板壁の模様ですが、同じものであっても、外壁に使うものと室内では分けるようにします。
そうして昼間のテクスチャーから複製を作って建物の外側だけ夜用の_LITファイルでは暗くするのです。
夜間用テクスチャーファイルが作動しない時
グラフィックソフトで、窓など明るくしたい部分を選択し、そのほかの明度を下げる操作ができるなら、この夜用のファイルを作る方法はそれほど難しくはありません。
しかし、作った夜間用テクスチャーファイルが作動しないことがあるのです。
その解決方法は少し複雑です。
もしかしたらWindowsでは起きず、Macだけの問題かもしれません。
対処方法も説明しますが、まずは、エラーが起きにくい製作の仕方を説明します。
1.X-planeのカスタムシーナリーフォルダ内に、作ろうとする空港フォルダを作り、最初からその中にスケッチアップ の作品を保存する。つまり、x-plane用に出力する前から、スケッチアップ のファイルもそのフォルダに保存するのです。
2.テクスチャーファイルもその空港フォルダのスケッチアップ ファイルと同じ場所に最初から保存する。
3.夜用の_LITファイル製作は、昼用のテクスチャーファイルを複製して名前を変えて作る。
4.夜用の_LITファイルの製作は、昼用のテクスチャーファイルをスケッチアップ に読み込ませて、貼り付ける前に行うのが理想的。
しかし、そのようなことは難しい。そこで、テクスチャーファイルをスケッチアップ に取り込んだ後、テクスチャーファイルに修正を加えた場合は、修正した昼用ファイルに合わせて夜用ファイルも作り、その後、テクスチャファイル のリロードをする。
リロードの仕方は、この下の方に図解してあります。
このように行えばおそらく夜用の_LITファイルも作動すると思います。
下の「発見おめでそう」ヘリポートは、一旦ヘリポートライトを設置してX-planeへ出力した後、ヘリポートの文字も_LITで明るくした方が良いと考え、文字など以外を暗くした夜用の_LITファイルをあとから作りました。
後から作って置いただけでは、_LITファイルは作動しませんでした。
またスケッチアップ のファイルが「hakken1」のフォルダに残っていたので、そのファイルからスケッチアップ を立ち上げ、テクスチャーを選んで、ツールからテクスチャーのリロードをしました。
それから保存してX-planeへの出力をすると、_LITファイルは作動し、夜の暗闇にくっきりと文字などが浮かび上がりました。
この方法でやっても夜用の_LITファイルが作動しない場合は、スケッチアップ で作ったオブジェクトが、全く違うところのファイルを参照している可能性があります。
デスクトップでスケッチアップ のファイルを作業していて、後からそのファイルをX-planeのカスタムシーナリーフォルダに入れ、そこで作業をした時などに起こります。
この場合は、例えば、テクスチャーファイルに赤丸をつけるなど目印を描きこみ、それをリロードしてみるとわかります。リロードしてもカラーのウィンドウにあるプレビューが変化しないのです。
この場合は、どこのファイルをスケッチアップ が参照しているか確かめて、自分が使いたいテクスチャにリンクを貼るようにします。
カラーのウィンドウにあるテクスチャをクリックして「マテリアルを編集」のウィンドウを出します。そして、テクスチャーの名前の右にあるボタンを押します。
すると、プレビューが立ち上がって写真のように表示されるので、名前の横の下向きの三角を押します。
これをみると、SketchUpの中に保存されているファイルを参照していることがわかります。
そこで、場所の右横のボタンを押してプルダウンメニューを表示させ「その他」を選びます。
「その他」を選ぶと、場所を聞いてきますから、カスタムシーナリー内の自分が保存しようと思っているフォルダ、これで言うと「hakken1」のフォルダを選びます。
すると置き換えますか?と表示されるので「置き換え」を選びます。
これでスケッチアップ でファイルを保存して、X-planeへのobjの書き出しを行えば大丈夫なはずです。