流木で鳥や小動物を作る

 この記事は、現在進行形なので、最新のものが上にくるように配置しています。

 最近TBS「マツコの知らない世界」で流木を使ったインテリア製作が紹介されていました。私はインテリアとは違います。流木の形や風合いを生かした彫刻です。小鳥の制作から始まっています。

 出来上がった作品は1月27日から2月9日まで東京杉並区、西荻窪北にあるカフェ&ギャラリーDoodleでのアートマルシェ展に出品予定です。

(6)鷹を作る

 深城ダムに再び流木をもらいに行った時に、「これは鷹になる」と思った木がありました。猫の時もそうですが、流木を見た途端に形が見えてくるものは、一気に作ることができ、良い作品ができるようです。

 お腹の部分をナタで削り、頭部はちょっとだけくちばしの形を整えただけです。

「目」は大事ですので、ユザワヤへ行って4種類ほど買ってきて木にあててみて決めました。

 脚は、手元にあった少し太めの銅線をロウ付けして作りました。

 

 止まり木も一気に作ってしまいました。

(5)再び深城ダムへ

 小鳥を作るための材料が足りなくなってきたので、再び、山梨県の深城ダムへ行ってきました。

今度は、どのような木を選んだら良いかわかっていますので、無駄な材料を持ってこないですみそうです。

 しかし、適した材料を探そうとすると、今度は流木の山の中から中々見つけられませんでした。

ナイフで削ってみたり、のこぎりで切ってみたりして材料を確かめながら探したので、時間ばかりたってしまいました。


 深城ダムは中央道の大月インターから奥多摩の小菅方面へ向かう国道139号線を20分ほど行ったところにあります。

 管理事務所脇にも無料の流木置き場がありますが、たくさんあるのは、ダムを渡った向こう側なので、管理事務所の方に通行止めを開けてもらって入ることになります。


 「だいぶ減ってきました」と管理事務所の方に言われましたが、それほど減っていないように私には見えました。特に大きなものは誰も持って行っていないようです。活用されないのは勿体無い気がします。大きな木が減ったら管理事務所としても助かることでしょう。


 管理事務所の脇にも流木の無料配布場所があります。こちらは、職員によって細かく分類されています。ここからも少しいただきました。緑色に変色した木は、キノコによって色がついたものなのだそうです。ヨーロッパではこれで染色をしていると職員が説明してくれました。

 今回の私の収穫です。小鳥用の小枝だけのつもりで出かけたのですが、小枝は中々良いものが見つかりませんでした。直径15cmほどの木は硬い木でした。切ってみると年輪がかなり細かく入っていました。

 前回「これは猫だ」と一眼見てそう思うような木は見つかりませんでした。

フクロウやカラスや鷲などの感じの木は見つかったので、そうしたものを作ってみようと思います。

(4)カフェ&ギャラリーDoodleでのアートマルシェ展

 2020年1月27日から2月9日までの予定で行われるアートマルシェ展に流木で作った作品を出品しています。



 流木による作品の他に、七輪で焼いた素焼きの干支のネズミ人形も出品しています。今のところ、ネズミは売れましたが、小鳥は売れていません。

 小鳥は2000円から3000円と少々高めの値段にしています。1羽作るのに、かなり手間がかかることや、持って来た流木から木肌や形を選んで作っているので、なかなか適した材料が手に入らないという面があります。そのため、売れなくても値段は下げられない思いがあるのです。

(3)犬や猫を作る

 小鳥に続いて、猫や犬を作りました。これらは、山梨県の深城ダムでいただいてきた流木を使いました。猫は、ちょうど背中の感じに合いそうな曲った流木があったのです。

(2)ホシガラスを作る

 深城ダムの流木置き場で黒っぽい流木を見つけたので、これはカラスに使えると思いました。ただ、全体が真っ黒ではないので、ホシガラスの感じかなと思います。手を加えたのは頭のくちばしのところぐらいです。

(1)小鳥を作る


 鳥そっくりに形を作ったり着色するのとは違い、木肌をできるだけ生かして鳥を作りたいと思いました。そのために、加工された木材を使うのではなく、流木を使うことにしました。


 昨年の台風19号の爪痕は各地で残っています。多摩川の立川付近へ行った時、流木というよりも樹木そのものが横倒しになって重なっていました。立ち入り禁止になっているところもあり、それ以外の場所で、流木を拾ってきました。


 ヒヨドリは、樹皮をそのまま羽のように見立てて残しました。コゲラのような鳥は流木の欠けた部分が尾羽のように見えたので、削らずにそのままにしました。

 頭の部分のくちばしと目は鳥らしさや可愛いい感じを出すために重要なので、手を加えてあります。


 頭の部分ともう一つ重要なポイントが脚です。私は、鳥の脚を銅線で作っています。銅線のパーツをロウ付けという方法でつけているのです。ハンダよりも高温で溶かす銅ロウというものを使用しています。これは、半田ごてなどでは溶かせません。ガスバーナーでなければ溶けません。

 ネットでは、違うやり方でもっとリアルな脚を作る方法が紹介されています。

 この記事を読んで、鳥作りをやってみようと思う人はそちらの脚作りをお勧めします。

 

 私は、リアルな脚を作るのではなく、できるだけシンプルな形でリアルな感じを出したかったので、この方法を選びました。

 銅ロウを扱うのは慣れが必要なのでここでは紹介しません。鳥の脚であれば何十本も作るつもりでいなければ、銅ロウによる接着に慣れるとことはできません。

 さらに言うと、バーナーでロウ付けをすると銅が酸化します。その酸化被膜を落とすためにはヤスリで磨く方法もありますが、私は希硫酸の液に漬けています。希硫酸は水分の方が先に蒸発して濃度が濃くなるので、服や皮膚に着いてそのままにしておくと穴が空いたり火傷をすることがあるので扱いに気をつける必要があります。

 そのようなわけで、申し訳けありませんが、私の方法はここで詳しく紹介することはできません。


 小鳥だけでなく、猫や犬などの小動物も流木で作ってみたくなりました。ネットで流木を探すと、まず神奈川県の丹沢湖が流木を配布しているのを見つけました。しかし、一時中止しているようです。その後、山梨県の深城ダムで流木の配布をしていることを見つけました。深城ダムを紹介する山梨県のホームページには、流木を使ったアート作品の写真まで載せてありました。

 照明器具と組みわせてた作品や、都留文科大学の展示作品の写真なども紹介されていました。

 

 そこで、管理事務所に電話をしてみました。平日の9時から受け付けているとのことなので、1月7日に行ってみました。

 電話で言われた通り、最初に管理事務所に出向きました。流木が置いてある場所は、ダムを渡った向こう側にあります。係員の人がダムを車が通行できるように車止めを外してくれて、その場所まで案内してくれました。

 ダム湖から回収した流木が道路脇に積み上げられていました。

太いものは直径が50㎝以上ありそうです。

 これで全部ではなく、湖面から回収できていないものもまだあるそうです。湖面に流木があると巡視のための船のスクリューを痛めるため、船が動かせなくなるのだそうです。

 道路脇に積み上げられた流木も処理の目処がまだ経っていないそうです。しかし、なんとか早く片付けたいと言っていました。「たくさん持って行ってください」と言われましたが、私の車に積めるのは限度があります。

 私がまだ現役の美術教員だったら、喜んでトラックを手配して持って行って教材に使ったことでしょう。


 深城ダムの担当の雜賀さんはとても丁寧な対応をしてくださる方でした。

いただいた流木で作品ができたら、深城ダムの管理事務所へ写真を送ろうと思っています。