44.桧原湖キャンプ場 その6 人物を作る
シーナリーのキャンプ場に人が一人もいないというのは不自然です。そこで、CDB-Libraryに3Dの良い人物オブジェクトを見つけ、WEDを使って配置しました。
CDB-Libraryは比較的アジア系の人物もあるので使えるのですが、人物オブジェクトはいかにも西洋人というものが多いのです。誰か日本人らしい人物オブジェクトを作ってくれる人はいないものでしょうか。
自分でスケッチアップを使ってテントとテントの中に寝そべる私を作りました。
大雑把すぎるだけでなく、ちょっと不気味でさえあります。
とてもCDB-Libraryの人物のようにはできていません。試しに、CDB-Libraryの人物オブジェクトをスケッチアップにインポートしてどのように作られているか見てみました。すると、かなり細かいメッシュで一体の人物が作られているのです。私のようにカクカクの面取り人物ではありません。
私自身が中にいるテントのオブジェクトはキャンプ場を作る前にできていました。それは、こうしたオブジェクトを山の中に置いて、空から自分を発見する遊びをしようと思っていたからです。
そうした使い方をするにしても、もう少しマシな人物を自分で作れるようにしたいものです。
CDB-Libraryの人物を一部修正することはできそうです。しかし、それは著作物の改変に当たり、作者が許可しない限りやってはいけないことになっています。そのようにして作ったものをネットで配布することはできません。桧原湖キャンプ場は完成したらorgにアップするつもりで作っていますので、なんとか人物を自分で作りたいのです。
私は、ほとんどのシーナリーをスケッチアップで作っています。これは商用利用しない限り無償で使えるものがあります。スケッチアップ は直感的に立体を作っていけます。特に建物などの四角い立体は簡単に作ることができます。飛行船もスケッチアップで作っていますからあの程度の曲線ならできます。スケッチアップの達人なら3Dの人物も作れるのかもしれません。
一方Blenderという3Dグラフィックのソフトがあります。これはオープンソースと言って商用、非商用の目的を問わず利用、修正、頒布することを許しています。色々な知恵を集めてバージョンアップされてきたのでしょう。スケッチアップ に比べてとても細かいツールや設定のタブがあります。
Blenderは簡単に球や円筒など丸みのある立体ができます。Blenderで作られた作品例を見ると滑らかな曲線を持つ複雑な物体が作れることがわかります。
「やはり人物はBlenderで作るのが良いのだろうか」とBlenderでの立体作りに挑戦し始めたところです。『はじめよう!作りながら楽しく覚える Blender』大河原浩一 著 という本も購入しました。
しかし、ちょっとしたことができずに苦労しています。
まずは、最初の画面に出て来る立方体をどうやって消すかから始まりました。
あと、いわゆるundoというボタンが無いのです。それもやっと「履歴」の中にあることを見つけました。
さらに「選択」する方法がわかりませんでした。ツールボックスにある「選択」を押してもダメなのです。本を読んで「controlキーを押しながらドラッグする」ことでその場所を選択できることがわかりました。
あとわかってきたことは、ショートカットキーとマウス操作がBlenderを使いこなすポイントらしいということです。
シーナリーづくりをしている人でも、Blenderはちょっとと言う人がいます。スケッチアップで建物はできてしまいますから、Blenderの複雑さに諦めてしまう気持ちがよくわかります。
しかし、Blenderを使いこなせるようになれば、機体の製作もできそうだと私は思い始めています。
そのうち機体の製作もこのHPで紹介できるようになると良いのですが、あと何ヶ月かかることやらです。
メッシュというのは地形データの細かさです。標準メッシュは90m四方に1点の標高データで地形が作られています。私が時々使うUHDメッシュは30m四方に1点の標高データなので、山間部の起伏が細かくなります。UHDメッシュは、提供してくださっているサイトからダウンロードすることができます。「Xplane UHD」で検索すると見つかると思います。
UHDメッシュに切り替えてから製作中の桧原湖キャンプ場を訪れました。標準では平らであったホテルの場所はこんなに傾斜がありました。道路を作った場所も崖の際になってしまいました。UHDメッシュのためには作り直さなければなりません。
2020年1月現在日本のx-plane japan BBSで話題となっているOrtho4xpのパッチを使って地形を修正しなければUHDでは使えないでしょう。それはまだ私の理解が進んでいないので、当面は先のことになりそうです。今は標準メッシュ用だけのシーナリーづくりです。
なぜ、UHDメッシュに切り替えてみたかと言うと、桧原湖キャンプ場のヘリポートから磐梯山へ向かって飛んだ時に、標準メッシュだと山頂部分は尖った三角の地形になっていてヘリコプターでは着陸できなかったからです。これをUHDにすると傾斜はありますが、なんとかヘリコプターが着陸できる平地ができるのです。
キャンプ場を作り出してしまってから、このキャンプ場のコンセプトを考え始めました。泥縄式です。最初は桟橋とテントを少しだけ配置するつもりだったのです。でもそうすると、水上機で降りてきた時に桟橋が見つけにくいのです。そこで、上空からでもわかる規模のキャンプ場にすることにしました。そうなると、トイレの建物もそれなりに必要だし、シャワー棟も欲しいということになったのです。
私は、定年前まで中学校に勤務していました。中学校では毎年林間学校があって、桧原湖にも泊まったことがあります。
炊事場を作った時に学校でも利用できるキャンプ場にできるだろうかと考え始めました。
しかし、学校で利用するとなると、20室ぐらいのシャワーハウスでは難しいでしょう。
しかし、トイレとシャワーハウスは一般客の集客に必須なので、そのままにしました。
中学校の林間学校での風呂の時間は教員にとっては大変な仕事です。時間を決めて順番にどんどん生徒を入れ替えないと風呂の時間が何時間あってもたりません。
20室ぐらいのシャワーハウスでは学年2クラス程度なら大丈夫かもしれませんが、それ以上の学校規模だと無理なのです。
そこで、キャンプ場にホテルを併設することを考えました。キャンプ場とホテルは同じ経営者ということにしました。
2泊3日のうち、1泊をテント泊にさせるのです。
ちょうど、キャンプ場を作った地形の隣が程よい平地でした。そこにホテルを建てることにしました。
ホテルの規模ですが、少なくとも250名が宿泊できる規模を考えました。林間学校jに使わない季節には一般の客にも魅力のあるホテルにしなければなりません。そこで、玄関からロビーにかけては余裕のあるスペースにしました。また、3階には食堂と展望風呂を設置しました。
スケッチアップというソフトは建築設計に使われるソフトですから、室内も作れます。しかし、Xplaneでは、室内まで入ることはしませんから、この建物の内部は作っていません。
写真はテクスチャの貼り付け途中です。意外と難しいのは、玄関のガラスドアと、カーテンのある窓です。
ホテルを作り上げ、キャンプ場の横に設置しました。バスや車はCDB-LibraryやMisterX_Librarといったサードパーティーオブジェクトを借用しています。バス4台を連ねて中学生が林間学校に来ている設定です。
キャンプ場に駐車場を作り、そこからアスファルトの道路を少しだけ伸ばしました。私がキャンプ場を作った場所には、実際にもキャンプ場があるので、そこへ行く道路はあるはずです。しかし、ヘリを飛ばして見ると、かなり離れた場所までしかXplaneでは道路が表現されていないようです。
キャンプ場だけを作れば良いのですが、シーナリーの出来具合をバイクで何回も見ているうちに、ちょっとバイクで遠出をして見たくなりました。
キャンプ場から小高い丘を越えるとデフォルトの道路に出くわしました。
この道路をたどって行くと桧原湖のかなり奥の方まで行くことができました。飛行機やヘリで見る景色とはまた違った景色を楽しむことができます。
そこで、キャンプ場からデフォルトの道路に接続する道路を作ることを思い立ちました。
赤いラインが作ろうとする道路のラインです。WEDでは地形の様子がわかりません。そこで、ウィンドソックスをだいたいこの辺だろうと思うところに何本も立てて、それを目標にバイクを走らせて見ました。走らせてみて、ルートを修正しました。
道路を作る方法がよくわからないため、WEDのツールにある誘導路作成ツールを使いました。これの便利なところは、湿地帯でも誘導路を引いてしまうと、バイクが湿地に沈むことなく通過できるのです。バイクや自動車でXplaneを走らせる時に、障害となるのが川や湿地の横断なのです。
炊事場とトイレを作った後、シャワー棟を作りました。
トイレは、モデルとなる実際の建物を参考にしましたが、シャワー室は、結局自分で設計しました。よく海水浴場にあるようなコインシャワー室では集客が望めません。トイレとシャワー室は清潔で使いやすい感じがキャンプ場の質を高めると思います。
本来なら管理棟をもっと大きくしてそこへ、それらの施設を収容したいところです。しかし、管理棟のオブジェクトは借り物のオブジェクトを使っていますので、それに合わせた規模で設計しました。
シャワー棟の中は作ってはいませんが、シャワールームが男女各10室ずつある計算で作りました。
平坦に見えるキャンプ場も起伏があるようです。トイレの右端が地面から浮いていることに気づきました。シャワー棟も土台部分を下に延長して地面から浮かないように直しました。トイレはこれから直します。山間部などのロッジでは、さらに土台部分を下に長めに作っておくことが必要なのでしょう。
X-planeのorgに迷宮と水上機ストップをアップしました。orgにアップすると世界中の人から見てもらえて、反応があるのが嬉しいです。
水上機ストップはシーナリーではなく、オブジェクトとしてアップしたので、ダウンロードしたら自分でWEDを使って配置をしなければなりません。迷宮がある弓削島用に作った桟橋ですが、ほかの場所に設置すると水面下にあるはずのストッパーの板が水面に見えてしまうことがわかりました。
水面下の地形に影響されるようです。
写真を見てもらうとわかるかもしれませんが、いくつか設置した桟橋とストッパーですが、一つだけは青いストッパーが水面下にありますが、あとは水面に出ています。
入江の方が水面下も谷になっているので、ストッパーが持ち上がらないのかもしれません。
orgにアップしてあるSeaplane Stopは使おうと思っても、地形によっては使えないこともありそうです。
そこで、Seaplane Stopはシーナリーとセットでアップしようと考えました。
候補地ですが、一番良いのは箱根の芦ノ湖です。世界的に地名度があります。しかし、芦ノ湖らしくするためには、色々作らなければなりません。できれば芦ノ湖に海賊船も浮かべたいところです。
それは私の技量ではできそうにありません。
そこで、福島県の桧原湖に水上機の桟橋をセットしたキャンブ場を作ることにしました。
最初は、桟橋とテントだけぐらいのつもりでしたが、実際のキャンプ場は色々な施設があるので、それらを作ることになってしまいました。
しばらくはこのページで経過を報告していくつもりです。
WED(world editor)で今の様子を開いたところです。水上機ストップのある桟橋が左にあります。その斜め上にはヘリポートを設置しました。正方形に近い緑のラインは、Exclusion Zoneと言ってデフォルトのオブジェクトを取り除くためのエリアです。これを設定しないと、元々ある樹林帯で埋め尽くされてしまいます。
元々ある樹林帯を取り除いた後に、草地を設定しました。これは、MisterXさんが作ったGrassをポリゴンラインで囲んだ中に貼り付けています。ポリゴンラインを引くツールは左のツールボックス内にあります。
MisterXさんだけでなく、色々な方のいわゆるサードパーティーオブジェクト集を使わせていただいています。
テントも一つは自分で作りましたが、あとはオブジェクト集の中から使っています。
オブジェクト集は
https://forums.x-plane.org/index.php?/forums/topic/90776-master-list-of-libraries/
にリストがあります。ここからダウンロードしたものをCustom scenery フォルダに入れてからWEDで使うことができます。
テントは色々なタイプがあり使えそうです。
人物もキャンプ場にふさわしい感じのものを探しました。
できれば、Blenderなどを使って3Dの人物を作れるようになりたいです。
キャンプ場に必要な施設として、炊事場、トイレ、シャワー施設、倉庫、コテージ、センターハウスなどが考えられます。まずは、炊事場を作ってみました。
炊事場に続いてトイレを作りました。那須高原のキャンプ場にあるトイレを参考にして作りました。スケッチアップで形を作るのには慣れているので、これくらいの建物でしたら2時間もかからないでできます。
時間がかかるのは、テクスチャファイル の作成です。1枚のpngファイルに必要な壁や屋根の模様を収めるのです。完成を予想して、ネット上の写真から借用したり、自分でフォトショップを使って作っています、オブジェクトに一部貼り付けてから、足りないテクスチャに気づいてpngファイルを作り直すと、スケッチアップでは読み込み直しをしなければならないので、最初から必要なテクスチャを作る必要があります。私は、後から足さなくても良いように、使わなくなるかもしれないテクスチャも入れるようにしています。
小松基地を舞台とした救難隊を描いた2008年の角川映画です。三浦友和が隊長役で出演しています。ドラマとしては、リアル感に乏しく、あまり良い出来とは言えないように思います。しかし、UH-60の姿を楽しむことができます。
映画では白山の山中での救助活動がありました。Xplane orgを見ると UH-60が有料でストアに出ており、この機体はワイアーでのクルーの吊り上げなどができるようになっていたので、映画の真似事をやってみたくなり購入しました。
購入してわかりましたが、問題が一つありました。
それは、航空自衛隊の機体塗装が無いことです。
「Liveries」というフォルダの中に、いくつかの機体塗装が用意されていましたが、日本の航空自衛隊のものはありませんでした。(十分予想されたことですが)
そこで、アメリカの機体のままというわけには行きませんから、航空自衛隊の塗装を作ることにしました。
まずは、Liveriesのフォルダの中に、「japan」というフォルダを作り、その中へus_navy_greyのLiveryの中身をそっくりコピーして入れます。
それから、グラフィックソフトでpngファイル内の色を航空自衛隊の色に変えて行きます。私の場合はフォトショップの扱いに慣れているので、それを使いましたが、pngファイルを読み込んで色調を変えることができるソフトであれば何でも良いです。
pngファイルはファイル内の座標で機体にマッピングされるものと思われます。塗った色や色面の形がどのように立体に表現されるかは、何回かXplaneを立ち上げてみて確かめることになります。
小松基地から出動です。
吊り下げられている人物の服装等をもう少し遭難者らしくしたかったのですが、それはうまくいっていません。
標準メッシュの地形ではなく、より細かい地形表示ができるUHDメッシュにしてあるからかもしれませんが、遠くの丹沢のシルエットは、シムでも実景に近いことがわかります。
しかし、手前の里山は大雑把です。家並みもありませんし、道路はやたら広いです。森林もかなり違います。これに手を加えていくのは大変でしょう。しかし、実際に存在する物を1つ加えるだけでも「ああ、あの場所だ」と親近感が持てるようになります。
今回は、中央線藤野駅前の里山に「緑のラブレター」というアート作品をオブジェクトとして配置しました。このアート作品は「1989年に造形作家の高橋政行さんが藤野町の依頼で制作した」とネットの記事にありました。藤野町は藤田嗣治や猪熊弦一郎が第二次大戦中に過ごした場所であり、その後、芸術の町として、多くの芸術家の作品を展示しています。その一つが「緑のラブレター」なのです。
中央高速や中央線の車窓から見えるので、気がついている人は多いでしょう。
「緑のラブレター」はその上部を登山道が通っているので、上から見下ろすことができます。いってみると、よくこんな作りで、遠くから見て封筒のように見えるものだと驚く作りになっています。
ネットで調べていくと、この封筒が開く時もあるようです。どうやって開いた状態を見せるのかその時にも行ってみたくなります。